長距離を快適に移動できる
貴重なインフラの高速道路ですが、
便利さ・快適さとは裏腹に、
絶対速度の高さから大きなリスクも存在します。
今回は実際に私が経験した
高速道路上での事故事例2件を紹介し、
その原因・考察や、
そこからの教訓をお話しします。
目次
高速道路の事故事例(2件)についての原因・考察および教訓
1.新東名高速での事故事例
事故経緯:
昨年秋午前、
新東名下り・浜北インター〜浜松SA間を走行中の事故
ツーリングで伊勢方面にタンデム走行移動中、
秋晴れの良い天気で、渋滞なく順調に流れていた。
新東名は、手前の森掛川ICまで
試行区間のため最高速度120km/h、
その流れで、ほとんどのクルマは快走している様子、
その交通の流れに乗って、
適当な車間距離のもと走っていた。
3車線の真ん中を走行中、
前方に落下物を認識、
30〜40mほど近づいた時に
1〜1.5mほどの角材であることを確認、
避けることができず乗り上げてしまう。
大きくバランスを崩すが何とか立て直す。
連続的に前輪から大きな音と振動があり
フロントタイヤ、ホイールに異常があったと確信、
フロントブレーキは使わず、
シフトダウンとエンジンブレーキで減速、
ミラーで左走行車線の車両がないことを確認しながら
左走行車線、路肩に移動、
事故現場から2〜300m付近で停車。
通報、連絡先をどうするか頭の中で考えている時
事故発生後、2~3分でハイウェイパトロール車両が到着、
落下物を拾いに出動した際に、我々の車両を発見した模様。
ハイウェイパトロール隊員の方が警察に連絡、
私は保険会社に連絡しレッカーを手配、
一番近いH-Dディーラーに入庫する。
車両・身体的被害
車両確認、前輪ホイールが大きく割れ(写真)、
フロントフェンダーが破損、
その他、車両に目立った損傷はなかった
奇跡的に転倒を避けられたので、
運転者、パッセンジャーとも身体的被害は無し
(精神的なショックはおおいにあり!)
事故原因と考察
事前に「落下物注意」の電光掲示があったような気がするが、
よく見る光景で珍しくないので、
特に気に留めなかったのかもしれない。
ちなみに高速道路の落下物は年間約30万件以上らしい。
現場検証した警察官からは
落下物を避けられなかったのは、
車間距離を開けていなかったのでは?
落下物の所有者が見つかっても、
損害賠償請求は任意交渉となり難しい。
と言われた。
後で法律上の義務、過失割合を調べてみた。
自動車を運転する者の義務として、
道路交通法上2つの義務があり。
関係個所のみの抜粋で紹介。
第71条 積載物転落等防止義務
貨物の積載を確実に行う等、
積載している物の転落若しくは
飛散を防ぐため必要な措置を講ずること。
罰則:5万円以下の罰金
第75条の10 貨物の積載状態を点検する義務
自動車の運転者は、高速自動車国道等において
自動車を運転しようとするときは、
あらかじめ、積載している物を転落させ、
若しくは飛散させることを防止するための措置を講じなければならない。
罰則:3年以下の懲役又は5万円以下の罰金
※ 過失による場合は、10万円以下の罰金
過失割合
このような義務に反し道路に荷物を落下させた者は
落下物の存在と交通事故の発生に因果関係が存在する限り、
損害賠償責任を負う。
過去判例に寄れば(判例タイムによれば)
高速道路の落下物による事故の過失割合について、
後続車:先行車の基本の過失割合を40:60、
自動二輪車の方が四輪車よりも落下物の回避が困難であるため。
後続車が自動二輪車の場合 後続車:先行車 30:70
警察官の話のように、
適切な車間距離を取って前方を注視していれば、
落下物があったとしても回避可能性は高くなるという、
後続車にも前方不注視があると想定されて、
このような過失割合になっている。
今回の事故のように、
結果的に落とした相手が見つからなかった場合、
当然、損害賠償請求をすることができない。
また、あとで落と主が現れた場合でも、
物が落下してから時間が経っているという場合、
他の自動車は落下物を回避していたということで、
物を落下させた行為と事故との間の
相当因果関係が認められない可能性が高くなるらしい。
よって、今回の事故のような場合、
自損事故あつかいになってしまう可能性が高く、
車両修理や医療費は自己負担、
車両保険などを利用することになる。
事故の教訓
一見、高速道路という危険要因が少ないと思われる道路でも
考えうるリスクを想定して走行すること。
絶対速度が高いというのは、それだけでリスク!
適切な速度で走行するのはもちろん、相当の車間距離を開けておくこと。
事故、停止車両、落下物注意の存在表示には十分注意する。
2.首都高速での事故事例
事故経緯:
仕事でレンタカー移動中に追突される事故。
レンタカー車両はホンダフィット、
車両長短い、特にフロント、後部トランク室なし、
後部座席の後ろが、すぐリアゲートの車両。
朝、首都高中央環状線外まわり・船堀橋ランプ前
流れに乗ってほぼ制限速度程度で走行中、
突然前方が渋滞発生、
減速そして停止することに。
直後、中型トラックが追突してきた。
速度は40km/h以上出ていたのではないか?
追突の瞬間、すごい衝撃とともに、
リアウインドーガラスが室内に飛び散る。
追突された車両は前方に押し出され、
前方に停車中の軽自動車に玉突き追突。
軽自動車も同様に車体後方が潰れ、
さらに前車に玉突き、
事故直後で余裕がなくそれ以上の状況は不明。
車両被害、身体の症状
トランクがない車両、リアゲートからボディ後方が潰され
フェンダーがリアタイヤに押し付けられ自走不可能な状態。
経験上、おそらく廃車になったのでは思われる。
追突衝撃で、直後、全身に強い打撃痛とともに
頭が振られたため一瞬意識が真っ白になった。
腰に痛みと頭痛があったため、
警察到着&現場検証前に現場から
救急車で病院に搬送される。
病院検査の結果、異常は見られず、
その後、午後から仕事に復帰、
身体の痛み・違和感、頭痛は
2日ほどで解消、後日の検査でも異常見られず。
停止車両への追突状況から、
加害者:被害者の過失割合は100:0となったと思われる。
治療費、通院費、慰謝料はもちろん補償された。
事故原因と考察
おそらく、スマホ操作などのよそ見か?
事故状況および車両の被害に関わらず、
身体の怪我や症状が後遺症ない軽症理由として、
追突の直前、室内ミラーで後方を確認していた。
明らかに追突が確実と判断し
追突の瞬間に上体を前方にかがめ、
頭を両手で抑え前方に傾けていた。
受け身を取ることができたため、
ひどいムチ打ちにならずに済んだ。
バイクのライディングの信号などの停止時に、
追突被害を避けるためバックミラーを確認する癖が役立った。
軽量の小型車が重量あるトラックに追突されたにかかわらず、
このレベルの事故で済んだのは、
前車が軽自動車だったので玉突き時の衝撃を吸収してくれたこと。
もし、重量のあるトラックだった場合、
玉突きにならず前後で潰されていたかも。
事故の教訓
信号・渋滞停止時には、後方をミラーで確認すべき。
バイクの場合車線中央でなく、
車体をやや斜めに左右にオフセットして停めるのがいい?
万一追突されても、前車を避けやすい。
前方が特にトラックの場合には車間を開けて停車、
複数車線の場合、なるべくトラックの後ろを走らない。
生身で運転する二輪車だからこそ、
細心の注意と準備・装備でライディングを楽しんでほしい。
いつまでも安全で幸せなバイクライフの参考にしてほしい!
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